2025年07月12日 【映画『国宝』を観て——人の心を動かす力】
先日、李相日監督の映画『国宝』を鑑賞してきました。
冒頭から永瀬正敏さんの演技に圧倒され、物語は一気に引き込まれていきました。吉沢亮さんの幼少期を演じた黒川想矢さんの表現力も素晴らしく、緊張感と情感の入り混じる序盤から、目が離せなくなりました。
この作品は、日本の伝統芸能「歌舞伎」を題材に、世襲制度の重圧、血縁関係の葛藤、そして“舞”という芸術に人生を懸ける人々の姿を丁寧に描いています。
人間の奥底にある感情——愛、憎しみ、迷い、誇り——そうした複雑な情念が丁寧に織り込まれ、涙を誘われる場面がいくつもありました。
主演の吉沢亮さんと横浜流星さんが演じる女形の舞は、美しさと力強さが共存しており、その所作と感情の込め方は圧巻でした。お二人の並々ならぬ努力と表現の深さに、思わず息をのむほどでした。
李監督の演出を通して、「人を表現する」という営みの尊さを感じました。
芸術という形で“心の痛み”や“感情の揺れ”を浮かび上がらせるその力は、私たち医療に関わる者にとっても、大切な視点を与えてくれるものだと思います。
また、李相日監督の表現力に心から敬意を抱きました。素晴らしい映画を届けてくださり、ありがとうございました。
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※心の動きは、身体の回復や健康にも大きく影響します。良い映画や音楽、美しい芸術に触れることも、心身のバランスを整えるひとつの方法です。整形外科では身体のケアを行いますが、心の豊かさもまた大切にしていきたいと、あらためて感じた映画体験でした。
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