城下やえがき整形外科

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城下やえがき整形外科

2025年10月10日 関節滑液包炎(関節の腫脹)

    🦴滑液包炎(かつえきほうえん)とは?

    「滑液包(かつえきほう)」とは、骨・筋肉・腱(けん)・靱帯(じんたい)などがこすれ合う部分にある、小さな袋状の組織です。中には“滑液”という潤滑液が入っており、関節の動きをなめらかにし、摩擦を減らすクッションのような役割をしています。

    この滑液包に炎症が起こる病気が「滑液包炎(かつえきほうえん)」です。

    肩・肘・膝・股関節・踵(かかと)など、体のさまざまな部位で起こることがあり、スポーツ愛好家や肉体労働の方に多く見られます。

    🔍主な原因

    • 使いすぎ(オーバーユース)
       特定の動作を繰り返すことで滑液包に負担がかかり、炎症を起こします。スポーツや仕事などでの反復動作が主な原因です。
    • 外傷
       転倒や打撲などのケガ、あるいは繰り返しの刺激が原因となることもあります。
    • 感染
       細菌が滑液包に入り炎症を起こすことがあります。この場合は発熱や強い痛み、赤みを伴うことが多く、注意が必要です。
    • 基礎疾患
       痛風や関節リウマチなどの持病があると、滑液包炎を起こしやすくなります。

    ⚠️主な症状

    • 痛み
       動かした時や押した時に痛みを感じることがあります。
    • 腫れ・熱感
       炎症が強いと皮膚の下にふくらみができ、触ると熱っぽく感じることもあります。
    • 発赤(赤み)
       特に感染性の滑液包炎では、赤みや強い腫れを伴うことがあります。

    💊治療方法

    保存療法(まずは安静が基本)

    • 安静・冷却
       患部を休ませ、冷やすことで炎症を抑えます。
    • 薬物療法
       痛みや炎症を和らげるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などを使用します。
    • 副子(ふくし)固定
       動かさないようにして、滑液包への刺激を減らします。
    • 理学療法(リハビリ)
       専門家による運動療法で関節の可動域を保ち、再発を防ぎます。

    注射療法

    炎症が強い場合は、コルチコステロイド注射を行い、速やかに炎症を鎮めます。

    手術療法

    保存療法で改善が見られない場合や、感染性の滑液包炎では手術が必要になることもあります。

    🏥当院での対応

    城下やえがき整形外科では、エコー(超音波検査)などを用いて炎症の程度や液体の貯留を正確に評価し、原因に応じた治療を行っています。

    「最近、関節の動きに違和感がある」「押すとズキッと痛い」などの症状がある方は、早めの受診をおすすめします。

    🌿 まとめ

    滑液包炎は、放置すると慢性化して関節の可動域が制限されることもあります。

    「最近、肩や膝の一部がズキズキする」「押すと痛い」「赤く腫れている」などの症状がある場合は、早めの受診が大切です。

    城下やえがき整形外科では、正確な診断と個々に合わせた治療プランを提案し、再発防止のための生活・動作指導までサポートいたします。

    🖋 監修:城下やえがき整形外科 院長 八重垣

    📍 青森県八戸市 整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科