城下やえがき整形外科

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城下やえがき整形外科

2024年07月17日 凍結肩の治療:サイレントマニュピレーション外来外来授動術)

サイレントマニュピレーション

 

こんな症状の方に

 五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎の患者さんの中に、自然経過で軽快せず長期間にわたり肩の拘縮により腕が上がらなくなってしまう状態を凍結肩と呼びます。

五十肩は自然経過が良好と一般的には考えられており、痛みはあるが腕は上がるという場合もあります。しかし、長期間にわたり痛みに悩まされ肩の可動域が制限され、髪が洗えない、エプロンの紐が結べないなど日常生活に支障をきたしてしまいます。

<正常な肩関節>               <五十肩>

 <五十肩による肩関節の制限>                     

 凍結肩の治療

 一般的には内服療法、注射療法、物理療法、リハビリテーションなどの保存療法が主体となり、痛みの緩和や可動域を広げる治療を行います。

 3ヶ月程度保存療法を継続しても改善しない場合、夜間時痛が継続している、凍結肩になってから時間がたっている場合などにマニュピレーション(非観血的関節受動術)を行います。

マニュピレーションを行う基準(写真を参考)
肩関節屈曲100°未満(写真1)
外旋10°未満(写真2)

内旋第5腰椎未満(写真3)

  

  写真1      写真2      写真3

 

サイレントマニュピレーションの当日の流れについて

サイレントマニュピレーションは外来にて日帰りで行うことができる治療です。

  • エコーガイド下神経根ブロックで肩周囲に麻酔します。
  • 肩関節を90°外転位で外旋、90°外転・外旋位からゆっくり最大挙上・外旋位のままゆっくり水平内転、最大内転、最後に最大伸展から内旋を行います。

  

    

注意:◎骨粗鬆症疑いの方は骨折のリスクが高いため、当院で評価した上で判断いたします。

◎肩関節の腱板損傷や断裂など術前状態の把握のため、基本的にM R I検査を推奨しています。

◎治療後は麻酔が効いているため麻酔が切れてからご帰宅頂きますので、数時間休んでもらうため、平日午前か、午後早めの時間に施行してます。また心配でしたら、家族による送迎をお願いいたします。 

◎拘縮再発を防止するためにも、十分なリハビリが必要となります。

 

<治療費について>

医療保険が適用される治療です。治療費のみだと1割負担で2000円、3割負担で6000円。これに、リハビリや処方代などが追加されます。